まもなくです

大変お待たせいたしました。
まもなくぶどうの収穫が始まります。

昨日、ピオーネの試し採りをしました。
粒はぷっくり丸々として、酸味と甘みのバランスがよく、美味しく仕上がってきています。
春のサルハムシ、長雨、豪雨、猛暑、他にもいろいろ乗り越えて、ようやく迎える実りのとき。
喜びというより、あぁ良かったとホッとします。

このときを待ち望んでいるのは人間だけではありません。
畑の四隅に立つ電信柱の上からはカラスが、
地上からはタヌキ、アナグマ、イタチにテンが狙っています。

あなどれないのはスズメバチと小鳥。
大きな音を立てないので、ヒナの監視をかいくぐって人知れずお腹を満たしています。
わたしが一番好きな「多摩ゆたか」が ターゲット!
最も美味しいぶどうを知っているなんて 、嬉しいやら腹立たしいやら。

始めのうちは遠慮がちに袋をビリッ。
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そのうち、袋を破り散らして我が物顔に食べまくります。コラーッ!
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ひなまるnekomarusennsei  at 17:35  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! ぶどう  

前期仕込み終了

ワインの前期の仕込み、ヤマブドウ2種が終わりました。
ただいま赤と白がぷくぷくシュワ〜と発酵中です。
ここまでくれば、今までの苦労はすっかり忘れてハッピーです。

今年の小公子は苦労しました。
8月に入ってから毎日のように降る雨は、夕立のレベルを超えて、ゲリラ豪雨のような猛烈さ。
熟期に入っていた小公子は予想通り裂果が始まり、手作業で傷んだ粒を一つ一つ取り除きながら仕込みました。
小公子より少し熟期が遅い白豊は裂果を免れ、例年通りの仕込みができホッとしています。
他の品種にも同じことが言えて、ほんの数日の熟期の差が明暗を分けるのを何度も経験しました。

ここ数年、8月に雨が降り続いたり、秋雨前線と台風が刺激しあって超長雨になったり、ぶどうにとって難しいシーズンが続いています。
今も1週間、ほとんどおひさまを浴びてません。
人もヒナもモヤシになりそう。
太陽、でてこーい!

↓ 雨で苦労している小公子の近くで、大豊作のキューリたち。
たった1本の苗からすでに100本以上とれてます。
こちらは水が好きなんですよね。
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ひなまるnekomarusennsei  at 15:00  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! ぶどう | ワイナリー 敬土庵 

ヒナ事件簿

ワインの仕込みの朝、事件は起こりました。

園長が収穫の準備を始めた横で、
ヒナは自分の小屋の床下に向かって吠えかかっていました。
以前にもアナグマがヒナのテリトリーに入って大喧嘩になったことがあったので、今度も何か来たのかなと思ってました。
作業のキリがついたところで園長がヒナの様子を見に行ったちょうどその時、
ヒナの様子が一変して、前足で鼻先を激しくかきむしりながらあたりを転げ回りはじめました。
こんなこと初めてです。私たちもパニックに。

転げ回るヒナを抱えて顔を見てみると、目の上と頬の辺りから血が出ています。
前足を口の中に入れて、上顎から必死で何かを掻き出そうとしているように見えました。
キバが折れたか、口の中に何かが突き刺さっているのかと、口を開けて頬をめくって中をよく見ようとしますが、頬がめくれず口も開きません。

動物病院が開くまで待って駆け込みました。
先生が「口を開けさせて」「唇をめくって」と言うけど、唇が完全に口にくっついていて、全く動かせないのです。いったいどうなっているのか。
麻酔をして口の中を見ると、何と、頬に自分の上のキバが突き刺さって貫通していました。
唇が串刺しに!痛いー!怖いー!
何をどうしたらこんなことになったんだろう…。
ヒナのキバは、上も下も長くて鋭いのです。
秋田犬のハヤは体は大きかったですが、キバの大きさではヒナが上です。

唇を外してみたら穴が2〜3個開いてました(怖くてしっかり見れませんでした)。
頬が鬱血して腫れていたので、先生が溜まった血液をぎゅーぎゅー搾り出して、消毒をして処置を終えました。
あー、怖かった。

ヒナは転げ回っている間も一度も鳴き声を上げずに、私たちが口の中を見ようと触っても鳴いたり噛みついたりしませんでした。
我慢強いし、気は荒いけど主人には忠実なんです(こんな時でも犬バカ全開)。

今日は2日目です。
先生がぎゅーぎゅーしてくれたおかげで、腫れはすぐひきました。ありがとうございました!
硬いドッグフードはまだ痛そうに目を細めて食べるので、柔らかい缶詰やチュールの特別食をあげています。こんな時ですが、喜んで食べてます。

それにしても、いったい何に対してあんなに激しく威嚇してたんだろう。
あのあと床下を探りましたが、何かが潜んでいたような感じはありませんでした。
まさかカエル…とかじゃないよね。 

いずれにしても、思いもよらぬヒナ自損事故でした。 
 
せっかくの美人さんのホッペが…
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右目の上もすりむいちゃいました
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ひなまるnekomarusennsei  at 18:57  | コメント(11)  |  この記事をクリップ! 北海道犬 ヒナ | ワイナリー 敬土庵 

2023仕込み始まりました

台風が過ぎて、もう1週間も経ってしまいました。ご心配をおかけしました。
ぶどうは全て無事!と言いたかったのですが、ワイン用の早生種に徐々に被害が出てきています。

迷走台風6号は、大雨という迷惑なお土産を置いてゆっくり過ぎていきました。
収穫まであと一歩だった小公子にやっぱり裂果が…。
わーん。
強風対策はできるだけのことをやりましたが、露地栽培のため、雨ばかりはどうすることもできません。

1年間の集大成が、ほんの数日の豪雨、あるいは1度の台風でダメになってしまう。ここ数年で何度も経験しました。
そのたびに、自然の無情さ(当然ですが)と己の無力さにガックリと肩を落としながら、でもいつの間にかまた嬉々としてぶどう畑に足を運んでいます。
今は、残った根性小公子を美味しいワインに育てるべく、丁寧に醸しているところです。

台風が去った後も、からりと晴れる夏らしい日はあまりありません。
本当に雨が多い。
今もまさに土砂降りで、竹田市には大雨警報が出ています。
詰まるところはお天道さんまかせとは言え、ベストを尽くしてブドウの底力に応えたいです。

ひなまるnekomarusennsei  at 17:31  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! ワイナリー 敬土庵  

迷走の末

台風6号。
ここ数日、迷走する台風の行方を追いながら、ブドウや施設を守るために対策をしていました。
あと1週間もすればワインの仕込みが始まる、というこのタイミングで長く降り続く雨。
むーん。天をにらみたくなります。

仕込み1号の小公子は、色も糖度もグッと乗ってきて収穫まであと一押し。
見事な実りで期待に応えてくれているだけに、
雨による被害を最小にして、全てを無事に使ってあげたい。
でもこればっかりは人のチカラではどうにもなりません。

出来ることは精一杯やったので、あとはもう見守るだけです。
小公子も国豊も白いヤマブドウも…うちのブドウは逆境に我慢強い。
台風と長雨に負けずにがんばっておくれ!

↓ う~ん、ほれぼれ(自画自賛)!酷暑に負けず美しく実った小公子。
 このままの状態で収穫を迎えてほしい。
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ひなまるnekomarusennsei  at 09:53  | コメント(2)  |  この記事をクリップ! ぶどう | ワイナリー 敬土庵 

ジェットコースター終点

ようやく袋かけが終わりましたーーーー!
4月の草むしりに始まり、サルハムシ取り、花セット、袋かけとお手伝いくださった方たちに感謝の気持ちでいっぱいです。

雨の中、あるいは灼熱の蒸し風呂の中、一緒に汗をかいてくださった方。
美味しいご飯、超便利なインスタント、オヤツで胃袋を応援してくださった方。
買い出しもままならない私たちに、熱中症や過労を心配してくださって、心身の健康を支えてくださった先輩。
本当にありがとうございました!

途中で何度も難所が待ち構えていて、例年以上にハードな日々でした。
みなさんのおかげで、挫けず無事に、終点に辿り着くことができました。

まずは少し体を休めて、次なる作業(恐ろしいほどの草たちの草刈り!)へ挑みます。

 ↓  作業の合間、可愛い従業員と虫取りの相談
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ヒナも「幸せホルモン部長」として頑張りました
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ひなまるnekomarusennsei  at 10:23  | コメント(2)  |  この記事をクリップ! ぶどう | ワイナリー 敬土庵 

袋かけ

ノンストップのジェットコースターに乗っているような気分になる超農繁期。
作業が目白押の時に限って、異常気象や病害虫に振り回されたり、家庭の事情に翻弄されたり。
今年もすんなり通過できないだろうと予想していましたが、やはりインディーズジョーンズ並みにはスリルを味わって、時には絶叫(心の中で)しています。
(でもぜったいハッピーエンドになるから大丈夫!と信じている)

さて、草が伸びて湿気ムンムンのぶどう畑はただいま虫天国。
草の中にひと足踏み込むごとに、蛾やらバッタやらいっぱい飛び出してきます。
木の上には蜂、クモ、アブ、カマキリの赤ちゃん。
ぶどうに悪さをする虫たちもわんさか。
虫と競争しながらの袋かけです。
いそがなきゃ。
こんなに虫に囲まれていますがイヤな気はしません。
虫を食べるカエルやトカゲや鳥たちもたくさんいて、命で満ちているなぁと感じます。

豪雨が去って梅雨が明けたら灼熱サウナが待ってます。
草や虫たちの生命力に遅れを取らないように、私もモリモリ頑張りたいです。
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ひなまるnekomarusennsei  at 22:56  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! ぶどう | ワイナリー 敬土庵 

摘粒ざんまい

お久しぶりです。
雨にも負けず、土砂降りにも負けず、豪雨にも負けず…
ひたすらブドウの摘粒をしています。

チョキチョキ、チョキチョキ。
毎年のことではありますが
湿度100%の蒸し暑さの中、カッパの上下を着て、
超農繁期的摘粒地獄編です。

たまには体を休めたい…。
でも、ブドウは人の都合などお構いなしに太っていくので、
すぐに粒が詰まってトウモロコシみたいにぎゅーぎゅーになって
粒の間にハサミが入らなくなってしまいます。
そうなってしまう前に、余分な粒を切り落として太りしろを確保して
房の形を整えてあげなくてはいけません。
時間との勝負なので、雨だ灼熱だと言ってられません。

明日の予想最高気温は36℃!
雨除けビニールの下はいったい何度になるんでしょう。
暑さには慣れていますが、この頃はなんでも極端なので
注意しながら作業しようと思います。

 ↓ 摘粒の闘いのあと
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ひなまるnekomarusennsei  at 22:12  | コメント(2)  |  この記事をクリップ! ぶどう | ワイナリー 敬土庵 

花セット終了

待ったなしの花セット。
諸事情により、綱渡りのように危うい足取りでしたが
愛あるブド・ボラさまたちのご尽力で辛うじて乗り切りました!
ありがとうございました。

日に焼けながら、あるいは雨に濡れながら
黙々と手を動かしてお手伝いくださったボラさま。
遠隔から、心と胃袋に慈愛の詰まったエネルギーをお送りくださったかた。
うちのぶどう(私たちも!)は、みなさまの愛情に包まれて育っています。

梅雨に入ってから、熱中症の心配をする日があるかと思えば
今日のようにフリースの上からカッパを着ていても、まだ冷える日もあり。
開花前後の気温のストレスはブドウにとって厳しいので
自分たちの体のことより、ぶどうのことを心配してます。

様子を見ながら、これから2週間タネなし作業に邁進します。
そのあとは7月下旬にかけて、枝の管理と摘粒、袋がけへと進みます。
ノンストップのジェットコースターに乗っているような
超農繁期が続きます。

豪雨や灼熱や台風など、きっとスムーズには進まないと思いますが
ボラさんのお力も借りながら
ぶどうが気持ちよく生育できるようがんばります。



ひなまるnekomarusennsei  at 21:52  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! ぶどう | ワイナリー 敬土庵 

いつのまにか

ブログの更新を怠けたまま、いつの間にか1ヶ月も経っていました。
忙しく過ごすうちに、なし崩し的に超・農繁期に突入してしまい
すっかりパソコンから遠ざかっていました。

今の畑の作業は、花セットの前の捻枝と誘引の追い込みです。
できれば数日中にも花セットを開始したいので、
一日中、両手を上げて万歳の姿勢で、天(ぶどうの枝)を見上げて作業してます。
首肩コリコリ、腰は反ってイタタタです。
SPF50の日焼け止めを汗が洗い流して日焼けも半端ない(T T)。
30℃越えの日があると思えば、雨で寒くてフリースを着込む日もあって、
体力の回復が追いつかず、なんとなく「寄るトシナミ」を自覚させられるこの頃でもあります。

これからの2ヶ月間、
途中下車不可のノンストップ・ジェットコースターに、覚悟を決めて乗車です。
いつものことながら、きっとスリリングな2ヶ月になるでしょう。
さぁ、かかってこーい。

祖父の形見のシャクヤク。30輪も咲きました。束の間の癒し。
今年は雨が多くて花が重みで折れるので、切り花にして楽しみました。
(写真は去年のシャクヤク)
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ひなまるnekomarusennsei  at 22:09  | コメント(2)  |  この記事をクリップ! ぶどう | ワイナリー 敬土庵